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燕秀2

2010年04月24日 10:23

だいぶ過激な妄想です。

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燕青は確かに強い身体能力を持っている人間だった。
しかし、その身体から滴り落ちる赤黒い血を見たとき、ようやく自分の血塗られた運命から逃れることが出来るのだと、少し安堵した。
相手にも致命傷を与え、そしてまた、自分も致命傷を受けた。
強かった。余裕なんて与えてくれないほど。
ここに刃物があったらまた結果は違っていたかもしれなかったが、燕青はもう剣を取ることをやめたのだ。

隻眼の男は、それでも最後の力を振り絞って燕青の前から消えた。
それを目の端に捉えた後、燕青は膝をついた。

止まることない、にじみ出るような血。
あぁ、自分はもうこれで終わりだ。
やっと、、、そうか、あの日やりすぎてしまった罪を、償えるのかもしれない。
自分の小さき日を思うと、一人で犯してしまったことに対して罪の意識がある。

殺刃族を殲滅させた。
もう少し待てれば、茶太保と少しでも連携が取れていれば。
もう少し大人であったなら。
何かしらもう少し違う結果となったかもしれなかったが。

、、もう、過去は変えられないけどな。
すべて自分で選んできた道。
結果、血塗られた過去と思いが残ったが、そうでなければ今がなかった。

「あぁ、、最後に姫さんに、会いたかったかもぉー」
燕青は最後にひとつ、大きな声で呟いて、ゆっくり横になった。
血が、広がった。
秀麗は、無事貴陽に戻っただろうか?
自分の体調、命まで犠牲にして守ろうとしている王のもとへ行っただろうか?
リオウの助けでよくなったのだろうか?
・・思うことは秀麗のことばかり。

、、、い、、、!

なんか呼ばれた?
燕青は失血から薄れゆく意識の中で眉をひそめた(ようにおもった)。
あー、そういえば静蘭の奴にもお別れ言えなかったな、、
あいつの過去を姫さんに全部ばらしてから死ぬほうがおもしろかったよなー。
姫さんの反応を見てから死にたかった。
そういえば兄さん、どうしてっかな、、
悠舜の助けにならなかったこと、謝りたかったかもー。
もう国試も受ける気ねーっつーか、受けられないしなー。
王様はあれだとしても、悠舜のことは心配だったな、、。
影月に茶州を任せておけば安心だしー。
あとはー。

「、、、燕青!」

うるさいな、、
今昔の思い出を走馬灯のように思い出している途中なんだって。
ていうか俺の人生やっぱり茶州と、、、茶州と、、、茶州に縛られてたな。
、、、それと、姫さんと。

「燕青!」

そうだ。姫さんだ。
最後の最期まで俺を縛り付けてくれたのは紛れもなく姫さんだ。
姫さんの人生俺が請け負うからって言ったような気がするけど、でももう俺ダメかも。
後は静蘭にでもまかすかな。
、、そうだなー、、もう一度、死ぬ前に会いたかったなー。
俺の最期を一緒に、、

思考も止まりかけていた。
大量の失血は、身体を冷やし、もう何も見ることも、話すことも考えることもできなくなっていた。
だが、その時、、脳裏の裏側を、、意識の裏側を、、燕青が認識できるか出来ないかのあたりを、銀色の何かが駆け抜けていったように感じた。

「おきろ!」

誰?
うるさいな、、もうちょっと静かにさー、、

、、、、、、、、、、、、、、、、、
その時、燕青の、目が開いた。

燕青は、反動をつけて身体を起こした。
、、、生きてる?!
まじまじと自分の手を見た。血で染まってはいるが、先ほどまで感じていた手足のしびれるような冷たさもなく、だんだんと温度が戻ってきているようだ。しもやけになったように痛痒い。
自分の腹の傷を見た。
目を疑った。
、、ない!
え?俺、、確かに、、
蘇るのは過去の記憶。5歳で銀狼山に放り出された時、確かに手足すべてを折られもう死ぬしかないと思ったとき、銀次郎に食われる前に、なぜか完治した。
そして、さっきの意識の裏を掠めていった銀色の何か。
燕青の瞳から涙がこぼれた。
あの時から過ごしたとても懐かしく、恐ろしく、とても居心地が良かった時間。
「もう、生きるしかないじゃん、、」
燕青は顔を覆って泣いた。いくつもの思いが胸をよぎる。
その時。

「燕青!」
「ぐわ!!!」

何かやわらかいものが首にかじりついてきて、燕青は不覚にも倒れこんだ。
それはいつも望んでそばにいた人の匂い。感覚。

「姫さん、、」
「ちょっと燕青!なにのんきに寝てんのよ!」
耳元でわぁわぁ秀麗の声が響く。
、、、心なしか、涙声、みたいな?
「、、、姫さん、泣いてんの?」
「泣いてないわよ!」
首にかじりつかれながら、秀麗が首を振るようなしぐさをしたのが伝わる。
秀麗だって、気付いているはずだ。
燕青が血溜まりの中に倒れていて、普通の状態なわけない。何かあったのは察しがつくが、とりあえず今は燕青が無事なことに驚き、戸惑い、しかし安堵している。
「ばか!おたんこなす!瀕死になってんじゃないわよ!燕青にはまだそばにいてくれないと困るんだから、、!ちゃんと生きてなさい!」
燕青はわかってる、とでも言いたげに、秀麗の背中をぽんぽん、とたたく。
「姫さん、ちょっと、離してくれないと、絞め殺される、、カモ、、」
ぱっ、と秀麗が離れる。秀麗の綺麗な官服が、燕青の血でぬれている。
見た目は凄惨な状況だが、今していた行動を思い出して、ごにょごにょ言い訳をしている秀麗をとても綺麗だと思った。
やっぱ、姫さん、良いわ。サイコー。
燕青は黒檀の瞳をとろけさせた。

ふと、視線を感じて秀麗の先を見ると、そこにリオウがいた。
と言うことは、縹家の用事も済んで、、
「姫さん、元気になったな。よかったな」
燕青はいつもと同じに秀麗の頭をなでた。リオウはなぜかそっぽを向いている。
「うん、、でもどうなるのか、、私、わからないけど、、」
秀麗はきゅっと、唇を引き締め、まっすぐ、燕青を見た。
「すべての証拠をつかんだわ。まっすぐ貴陽に行くわよ。、、、そばにいてくれる?」
前半の力強い口調とは裏腹に最後のほうはちょっと心細げであった。
こんな大怪我をした後、不思議にも燕青が死ななかったのに驚きよりも不信よりも、何よりも。
「心配しないでもだいじょーぶだって。俺は静蘭より強いぜ!ぜんぜん平気!」
燕青は立ち上がり、秀麗に手を貸して引き上げた。
「早く、貴陽に向かおうぜ」

その前に。
「新しい服に着替えないとな」
リオウに言われ、燕青と秀麗は自分たちの洋服を思い、なぜかちょっと赤面した。


・・・・・

「ところで、姫さん」
「なに?」
「俺がぶっ倒れている時、銀色の何か、通んなかった?」
「え?うーん?特に見てない気がするけど、、、でも燕青のそばに動物の毛みたいなものが落ちてたわよ?」
「ふ、ふーん」
燕青は遠く銀狼山の方を向いて、礼をした。
しかし。
「、、また、借金が大幅に増えるだろうなぁー、、」



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どこで倒れていたんでしょうねぇ、、燕青、、(遠い目)
紅州に行ったはずの彼がなぜ、、(笑)
そして隻眼の彼もあの彼とは違うかもしれません。




  はじめにお読みください。
  
  こちらのサイトはFF5・聖剣3・彩雲国物語の二次創作小説サイトです。
  カップリングはバツレナ・デュラリー・燕秀がメインです。
  (それ以外はあんまりありません)
  かわいいくらいのエロあります。閲覧は自己責任でお願いします。
  
  上記ゲーム等の版権元様とは一切関係ありません。
  

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