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デュラリー6

2010年05月09日 00:10

「あーーーしんど!」
アンジェラは肩の荷物をおろして女子たちの部屋に放り投げる。

「あー!こら、だめでちよ!!こわれものちゅういでち!」
シャルロットがあわててアンジェラのかばんの中に入っているはちみつゼリーの瓶を確かめる。
ひび、はいってないでち。シャルロットはほっとする。







「フン、どうせこの町で補充するんだからいいじゃない。ねぇ、リース」
「えぇ、、まあでも、壊れなくてよかったですね」
にこやかに、否定も肯定もしないリース。
結構これで、バランスが取れているのだ。

「ふあ~~、きびしいなぁ~~」
彼女たちがいる2階へ続く階段をゆっくりとホークアイとケヴィンが上ってくる。
「おもい、荷物~」
心なしか、ケヴィンの足元もおぼつかない。

毎日の戦闘でケヴィンが一番よく動いているせいもあるかもしれないが、彼がふらつくほど、ここ何日間かの旅はきつく、やっと、この温泉町にたどり着いたのだ。
この町の温泉は天然温泉で広いことが有名だった。

「温泉♪温泉♪」
アンジェラの心の中はすでにもう温泉へ飛んでいて、男たちなど目に入らない様子。
「はやくいくでちよ~!」
アンジェラとシャルロットは男たちを押しのけるように1階へ戻っていった。

「まったく・・子供じゃねぇんだから・・。しゃ、シャルロットは子供か・・あれ」
リースはアンジェラたちについていく様子はなく、荷物を部屋に運び入れている。
「なんだ?リースは行かないのか?」
「ええ、全員行ってしまったら、無用心でしょう?私は後で」
「そっか」
そこへ、ホークアイの後ろからゆっくり階段を上がってきた人影。

「何してんだ?早くあけろよ、ドア」
ホークアイの2倍の荷物を担ぎ、のそりと立つデュラン。
「ああ、わりぃ、ちょっと待ってな」
ホークアイはすばやく扉を開ける。

「よこらしょっと」
デュランはどすんと荷物を床に置き、肩をまわす。
「いや~~~、疲れた」
「先に、風呂行ってこいよ」
デュランはちょっと考えて、いいや、という。

「荷物、整理すんでないしな・・。それに、ちょっと寝たい・・」
まだ日は高い。十分休めるだろう。
「デュランにばっかり荷物もたせてしまいましたものね・・」
リースがデュランの荷物を部屋に入れるのを手伝いながら言う。
「まぁ、そんなことなんでもないけどさ・・。さすがにつかれたな・・」
「ゆっくり休んでください」
リースはふわりと微笑む。彼女も疲れているはずなのに、いつも微笑みを忘れない。気を遣う人だ。

「うん」
リースの態度は心地いい。
アンジェラやシャルロットみたいにうるさくないし。デュランは思った。
ホークアイもケヴィンもベットに横になっていたが、ゆっくり起き上がると、「風呂、行くか・・」と億劫そうに立ち上がる。
女性たちみたいに温泉に魅力を感じないのだ。

「じゃあ、デュラン、ちょっくら行ってくるわ」
「・・ああ。あがったら起こしてくれ」
デュランが布団に入りながら言う。
ケヴィンとホークアイは階段を下りながら、たわいのないことを話し合う。その中でケヴィンが
「ねぇ、”コンヨク”ってどういう意味?」
「あん?・・・。・・なんでそんなこと?」
「部屋に上がる前に張り紙がしてあったよ。”コンヨク”だって」
「なに!混浴!!」
ホークアイは一気に元気になった。目の前に裸のリースの姿が・・・。

岩場に腰掛け、背中を流すリースの姿。湯気に包まれて怪しく光る身体。
「うわぁ・・」
「どうした!!?ホークアイ!」
あわてて股間を隠すホークアイ。
「な、なんでもないよ!!」
不思議そうにするケヴィンを後ろにホークアイは風呂場へ急ぐ。

・・こ、これはチャンスかも・・・・!!!!!!!
ホークアイの顔が次第にゆるくなってくる。
「うぉっしゃぁぁぁあ!」
ケヴィンはホークアイの気合に立ち止まる。
「・・戦っているときより、気合入ってるな・・」
すでにホークアイは風呂に駆け込んでしまっていた。

・・・・・

げっそりした表情でホークアイは食事の席に着く。
「トイレ、長かったな?便秘?」
ケヴィンが心配そうに聞く。

「男の子で珍しいわね??」
アンジェラが鶏肉を口に運びながら言った。
ホークアイはそれに答えず、席に着いた。
「きゃん!」
隣に座ったケヴィンが5センチ飛び上がる。

・・・・混浴なんかじゃねぇじゃないかよ・・・
ホークアイはぼそぼそとケヴィンに耳打ちする。
「え、そうだったの?コンヨクって、なに?」
「うわ!ばか!」
思わずケヴィンの口をふさぐホークアイ。

「なんでちか?」
思わず眉をしかめる女子たち。
ホークアイはあの後、混浴になると踏んだ露天風呂で2時間使っていたが、入ってくるのはオヤジばかり。
女子風呂との境目も仕切られており、混浴になる雰囲気も無かった。
そんなこんなで。

「ゲッソリ」
ホークアイはつぶやいて、リースを恨めしそうに見る。
「・・なんですか?」
ホークアイの不審な目線を感じてリースは恐る恐る声をかける、
「・・なんでも・・」
その頃、食堂の奥から宿の女将が掃除道具を抱えてやってきた。

「誰よ・・・、トイレ汚したのは・・・」
ホークアイはその呟きを聞いて、テーブルに突っ伏した。


デューラーーン。
デュランはかすかに聞こえた自分の名前にうっすらと目を開ける。

「食事、時間おわるよ、たべないの?」
ケヴィンがデュランの髪の毛を引っ張りながら言う。
「ああ、、悪い、、。行くよ」
もう窓の外も暗い。だいぶ時間がたってしまったみたいだ。
「うまかったぞ」
ケヴィンが満足そうに言い、デュランの代わりに横になった。

デュランが遅めの夕食を食べているときにリースが食堂を通りかかった。
「あら、遅いですね」
「ん?ああ、ずっと眠ってたみたいだ。あんたは?」
リースは風呂道具を見せ、これからお風呂に。と微笑む。
デュランは軽く手を上げ答えると、食器を下げ、コーヒーを飲む。
フェアリーの声もしない。どうやら彼女もつかれてどこかで休んでいるみたいだ。

ため息をついて左腕を動かす。まだちょっとぎこちない。
先の戦いで負傷してだいぶよくなったが、まだ完全ではないみたいだ。
仲間には隠していた。
「まぁ、だいじょうぶだろ」
デュランは席を立ち、風呂場へ向かう。

食堂に張られた紙がひらひらと落ちる。その紙には、
『風呂・混浴・・・・・・ただし満潮時のみ』
小さく書かれていた。

風呂場の扉を開けると湯気が体を覆った。
広い風呂で、久々に入る温泉でもあった。
夜も遅いせいか他に入る人も無く、独り占めの気分で心地よかった。

汚れを落とし、腰にタオルを巻き、露天風呂へと向かった。
斜めに下る石畳を歩いていくと、途中からお湯が足をぬらす。
ゆるいスロープをお湯につかりながら行くと、眼下には温泉が湧き出る湖が広がっていた。
その湖から湯があふれ出て、石畳を伝いこの露天風呂まで続いているみたいだった。

「うわぁ・・・すっげぇな!」
デュランは思わず声に出して手すりまでジャバジャバと湯をかき分けながら進むとすぐ脇に同じように湖を見ていた人影に気付く。
淡く長い金の髪を纏め上げ、こちらを見る空色の瞳。

目が合ったとたんデュランは思い切りのけぞり、頭からお湯に倒れこんだ。
派手に水しぶきがあがる。
「まぁ、デュラン!大丈夫ですか?」
「な、、な、、!?」
デュランは口をパクパクさせて、リースを指差す。
幸いにも、リースの体にはタオルが巻いてあった。

「どうやら混浴だったみたいですよ。時間によって違うみたい。ホークアイの言っていた意味がわかりました」
にっこりと動じず・・・デュランはリースのその余裕の意味がわからなかった。
デュランはお湯の中で体制を整えると、きびすを返してもとの道を戻り始めた。
「あら、もどっちゃうんですか?」
「当たり前だ!!」
少し怒り口調でデュランは叫ぶ。女と風呂だなんて入ってなんかいられない。

「少しは浸かっていったほうが、腕の傷にいいと思いますよ」
リースの冷静な声にデュランは歩きをとめてリースを振り返る。
「切り傷にもいいみたいだから、やせ我慢せずに浸かっていったら」
「・・なんで、それを」
「知っていました」リースはニコリともせずに言う。「あなたに倒れられたら、私たちも困るのですよ。・・・浸かっておいきなさい」
この声音は優しく、厳しかった。

デュランはそれに逆らえず、しぶしぶリースから離れた位置に身を沈める。
左腕がかすかにしびれてくる。これが傷に効いているのだろうか。
打ち身のような症状ではあったが、徐々に左腕の動きが鈍くなっていたのだ。そのせいで不本意な切り傷まで負った。
デュランは左腕の確認をしながら、こっそりリースのほうを盗み見た。
体はタオルで覆われているがすらりと伸びる手足や、桜色に染まった細いうなじなど、デュランにとっては刺激の強いものばかりだった。

・・やっぱり、オンナなんだなぁ。

戦いのときはまったく感じないリースの「女」としての匂い立つような魅力に、デュランの頭はくらくらしてきた。
このままここにいたら、何をしでかすかわからない。
必死にそう考えてまだ理性のあるうちに出ようと思った。
しかし。

「・・なぜ、隠そうとしたの?」
リースがデュランに近づいてきて言った。
内心ものすごくあわてて、デュランは後ずさりしようとしたが、岩場に背をぶつけた。
リースの白い肌が目前に迫る。目が、そらそうとしても目が勝手にそっちのほうへ進んでいった。
あぶない。俺、超危険な目にあってる!
フェアリー!助けてくれ!デュランは心の中で叫ぶが、フェアリーは無視することを決めたみたいだ。
くそ、面白がってんな!

「な、何を」
しどろもどろになって目線を泳がすデュランにリースは彼の左腕を取る。戦士だけに、リースの力は馬鹿にできない。
「あ。いって!」
「こら、おとなしくしなさい」
まるで幼い子供に話しかけるような言葉にデュランはそっぽを向いた。
もう、どうなっても知らないからな!

「・・骨は折れてないみたい?」
デュランは無言で頷く。
「よかった・・」
リースの心底ホッとしたような言葉に、デュランは思わずリースのほうを振り返った。
「なんだよ・・」
「あなたのことが、心配なんです」
リースの空色の瞳が曇る。
瞬間、デュランの胸が今まで以上に高鳴った。温泉はぬるいが、体中の血が顔に集まってきていみたいで、限界だった。

「うるせぇな、俺は大丈夫だよ!」
「ほら、またそんなこと言って!そんなあなただから心配なんです」
「俺はフェアリーに選ばれてるから大丈夫だよ!」
デュランはリースに背を向ける。これ以上リースと話していると視覚からの刺激が多すぎて鼻血が出そうだ。
「そうではなくで・・」
リースはデュランの背を見て黙った。

「も、もともと俺は頑丈だし、フェアリーの保護もついてるし、多少疲れてたって戦うことだってできるし、この腕だって、まぁ、ちょっと不注意だったことはあったかもしれないけどさ、別にたいしたこと無いって」
「デュラン」
やわらかい感触がデュランの筋肉質な背中にふわりと触れたかと思うと、デュランの胴にリースの腕が回される。
その感覚は初めてで、暖かかった。
本来なら振りほどこうとするが、デュランはそのまま固まってしまった。
足も棒になってしまったかのように動かない。

リースの息使いを感じる。
顔に上っていた全身の血が、今度は体の中心に集まる。

「このまま、聞いて」リースは自分の頬をデュランの背中に押し付けて言う。リースの頬も桜色に染まっていた。「心配なのは、あなたががんばり過ぎないかってこと・・。私は・・私たちの旅の目的は果たされようとしているけれど、あなたは別・・。マナの勇者なんですもの。力は足りないけれど、助けになりたいの・・」

どのくらいそうしていただろうか。
気がつくと体は冷え、リースはいなくなり、そこに残されていたのはタオルだけだった。
何か、顔から流れてきた。
ぼぅっとした頭で顔をこすると、
「・・・鼻血だ・・」
そのまま、デュランは前に倒れた。

その後、デュランはあまり無理を言わなくなった。
仲間たちと協力するようになった理由を、リースは知っている。


end


ホークアイはトイレでナニしてたんでしょうねぇ・・(ニヤリ)



  はじめにお読みください。
  
  こちらのサイトはFF5・聖剣3・彩雲国物語の二次創作小説サイトです。
  カップリングはバツレナ・デュラリー・燕秀がメインです。
  (それ以外はあんまりありません)
  かわいいくらいのエロあります。閲覧は自己責任でお願いします。
  
  上記ゲーム等の版権元様とは一切関係ありません。
  

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